2008/07/07 (Mon) 本編 第１話 １章 「始動―ハジマリ―」 ７部

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キング達率いるフレーム部隊は警備部隊の増援２小隊をも撃破していた
「こちらキング、各機配置についたか？」
「ああ」
アーク社の１階は大きなロビーとなっていてとても広くフレームが入るには問題が無いレベルの大きさだ

会社の１階に侵入した彼らのフレームは手には四角い物質が握られていた
それぞれ各主柱に設置するとその物質に信管を突き刺す
「こちらバナ完了した」
「こっちもだ」
「こちらは後一つで･･･うおっ！」
その直後ジャックの通信が切れる
「どうした？応答しろ」
「このっ！なんだこいつ！」
「おい…」
「うわあああぁぁぁぁ！」
沈黙、
キングはまさかと思い機体を作業モードから戦闘モードに切り替える
「各機、恐らく新手だ戦闘モードで守備すぐそちらに向かう」
「わかった」
「おう」
そういうとキングは通信の入力を切ると少し考える
「まさか"オラクル"か・・・？」
―しかし、早すぎる
その時だった
「うわああ！」
通信機からバナの叫び声が響いた

「・・・っ！！」
ロイはガトリングガンを乱射するがそのフレームは障害物を盾に着実に近づく
接近戦を仕掛けてくると睨み近接用ブレードを抜いた
このブレードは特製でキングとは違う機能が付いている
ロイはそのブレードで相手フレームに突きを行うとブレードの先端が一気に延びフレームの頭部に襲い掛かった
しかしそのフレームは間一髪で頭部を動かしそれを避けると手に持っていたナイフで胴体に突き刺す
突き刺した場所、機体の制御装置を破壊されたロイのフレームは完全に制御不能になった
ロイはハッチ強制解放のレバーを引き機体を捨てた
そこにやって来たキングのフレームはそのフレームの姿をみた
「ガンブラスターだと！？」
ガンブラスターはアーク社製の新型フレームで射撃戦に特化したフレームなのだがまだ正式販売はされておらず外見だけが公開されているだけのフレームだ
しかし、そこにはそいつがいた
しかも肩には赤と白の翼のエンブレムが刻まれていた
キングはそのエンブレムに気が付くと目を疑った
「紅き翼（あかきつばさ）！？」
キングはそれを確認すると驚くどころか納得の表情を見せた
するとガンブラスターはこキングに気付き攻撃を仕掛ける
「面白い！」
キングは再びブレードを構え突っ込む
お互いの刃が弾きあい火花を散らす
ガンブラスターは距離を取りナイフをキングに向けて投げた
「そこだ！」
キングは先程と同じくブレードを展開させシールドに変形させ突進した
キングは勝利を確信した瞬間金属が割れるような鈍い音がした
気が付くとキングのフレームの両腕シールドごと横に切られていた
「なに！」
その視界の中キングが見たガンブラスターの手に持っていたのはナイフではなく剣だった
しかも青い光を放つ白い刃
ＥＮ（エネルギー）サーベルだ
ＥＮサーベルはＥＮ体を剣状に展開して対象を切断するもので軽い鉄板なら簡単に貫通する
「くそっ！」
キングは舌打ちすると一つのレバーを引く
するとキングのフレームから６個のグレネードが射出されガンブラスターは危険を感じ後ろに下がった
その直後グレネードは急激な閃光と爆発音を引き起こした

ガンブラスターはセンサーを麻痺させられ回復した時にはキングのフレームはいなくなっていた
「敵全て撃退、任務完了」
「終わったか・・・」
ガンブラスターの中にいる真壁はそう言うと戦闘モードを解除した
するとそこに強制音声通信が入る
「今日はこんな感じで引かせてもらう、さらばだ"紅き翼"よ」
３０代の男性らしき声の者はそういうと通信を切った
「･･･」
真壁はコンソールをいじってデータを整理する
そこに別の通信が入る
今度は聞き覚えのある声だ
「真壁！やっぱりお前か！」
「リオン」
真壁の知り合いであるリオンは今日ここで落ち合う予定だった仕事仲間で彼の依頼でこの街に来ていたのだ
「またこんなにドンパチしやがって・・・この後の任務大丈夫かよ」
「問題ない銃器は使っていないしＥＮバッテリーは予備の物だ」
「そうか･･･じゃあ後で予定道理に」
「分かった」
通信をきると今度はここの警備部隊から通信が来た
「オラクルの傭兵か、感謝する」
「ああ、」
その声を聞く限りその警備部隊はとても嫌そうな口調だった
それも無理は無い、真壁達の"オラクル"は傭兵組織、つまりは殺し屋集団なのだから
それでも真壁はそこに関しては黙っておく事にして端末の戦後処理に記入していくとある項目があると同時に警備部隊の男が内容をいう
「ところでで撃破したフレームの回収するのかい？」
今回の契約では破壊したフレームの回収は自由になっている
「持って帰って売るなら端末に送ってくれ」
真壁は時計を見ると既に本来仕事の時間を３０分前に越えようとしていた
ここから急げば間に合う距離だ
「・・・」
真壁は端子の処理項目をタッチした