2008/07/18 (Fri) 本編 第１話 ２章 「覚醒―メザメ―」 １部

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2154年　3月16日　現地時刻0155時
明かりも無く見えるのは空にある月の光だけだ
あの事件からほんの数時間後真壁は本来の依頼に入ろうとしていた
本来の依頼とはアーク社からの直属の依頼でトラックの輸送車護衛の依頼だった
そこに真壁の乗っているフレーム、ガンブラスターにアンカーがくっつく
「真壁」
アンカーを通じての直接通信で一人の男が話しかけてくる
金髪に３０代の顔立ち、ベテランを思わせる肉体を持つ
「リオンか、なんだ？」
真壁は先程の戦闘のデータでのＯＳ調整を行いながら話す
ＯＳ調整はフレームにとって大事なもので微妙な差が戦闘を左右することもある
本来小時間でできる作業だが真壁はこういった作業は苦手で全部すると数倍の時間が掛かってしまうのだった
「お前がこの依頼を受けるとは思わなかったぞ」
「その依頼を持ってきたのはお前だろ」
「まあ、お前がいると心強いからな。で、俺たちのチームに入る話は決まったか？」
傭兵の中でオラクルの傭兵の大半はチームを組んでいる事が多い
「それはできない」
真壁は即答で答えエンターキーを押すと画面に「ＯＫ」の文字が出る
真壁は手首を軽く操作するとガンブラスターも同じく手首を操作する
「よし」
「終わったか？」
「ああ、」
リオンは時計を見るとワイヤーを切り離しフレームに乗り込む
「時間だ」
すると６台の運送トレーラーがやってくる
護衛に付くフレームは真壁を含めて全部で１２機、その内リオンの率いているチームは６機で残りの５機は真壁と同じくリオンの勧誘で参加した腕に覚えのある傭兵だ
一番最後に真壁が来た時大半の傭兵は驚いていてその後もそれぞれ真壁とは距離を開けるようにしていた
「これも２つ名のせいか…」
真壁は今までに同じ事を味わっていたので別に気にしてはいない
「"アーク"からの者か」
輸送部隊の隊長がスピーカーで言う
リオンも同じく外部スピーカーで話す
「違う、"アークからの使い"だ」
それが合言葉なのか輸送車は武装を停止する
「わかった、よろしく頼む」
輸送部隊の隊長はそういうと車を走らせるとそれに続いて真壁達も付いて行った